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製品紹介

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製品紹介
技術概要

製品紹介
LED光による環境負荷の少ないバレイショ貯蔵技術

当社では、北海道電力株式会社の特許技術を使用し、バレイショ(じゃがいも)の緑化抑制装置を製作しました。
従来の照明では、緑化による歩留まりの低下や品質低下、有毒成分の増加、さらには処理コストの増大といった課題がありました。
本製品では、特定波長域のLED光を照射することにより、バレイショの緑化を効果的に抑制するとともに、萌芽の防止も可能です。
また、薬剤を使用せずに長期貯蔵を実現できるため、環境負荷が少なく、安全性にも優れています。

はじめに
バレイショは北海道を代表する農産物であり、長期間の貯蔵が可能な作物の一つである。しかし、貯蔵期間中に緑化が進行すると、外観品質が低下するだけでなく、有毒なグリコアルカロイド(ソラニン等)が増加し、商品価値は大きく低下する。
また、緑化した個体は出荷前に除去する必要があり、その作業に多大な労力を要するため、品質低下に加えて歩留まりの低下や処理コストの増大といった課題も生じる。
我が国では、これまで緑化や品質劣化を防ぐため、暗所での低温貯蔵を基本とした管理が行われてきた。しかし、倉庫内での作業においては照明の使用が不可避であり、白熱灯や蛍光灯の照射により、流通過程や貯蔵期間の長期化に伴って緑化を完全に防止することは困難であった。
そこで、省エネルギー性および環境性に優れるLED光を用いた新たなバレイショ貯蔵技術を北海道電力株式会社が開発し、当社において緑化抑制装置の製作を行った。
従来のバレイショ貯蔵
現在、バレイショの貯蔵は、一般に2~10℃前後の低温条件下で行われている。低温下ほど萌芽の進行が抑制されるものの、長期貯蔵中には萌芽が徐々に進行し、特に春先以降の流通段階では急激な萌芽が生じるという課題がある。
また、貯蔵に伴って糖分が増加し、フライ製品では褐色化を招くため、加工用バレイショは通常、8℃前後で貯蔵されている。
さらに、バレイショは光が当たると表皮の緑化が進行するとともに、有毒成分であるソラニン等が増加することから、貯蔵期間中は暗所下で管理されている。
本技術の特長
● 特定波長域のLED光を照射すると、緑化を抑制し、同時に萌芽も防止できる。
● この抑制効果は、連続照射でも間欠照射でも、また、室温下でも低温下でも効果がある。
● 萌芽前のバレイショだけでなく、萌芽が進行中の個体にも有効である。
● 本LED光はバレイショの糖分などには影響を与えない。
● 本LED光は白色蛍光灯による緑化も抑制する。
  •  図1)開発したLED光源

    図1)開発したLED光源

    当社が独自に開発したLED光源です。特定波長域の光を照射することで、バレイショの萌芽を抑制し、同時に緑化も防止いたします。省エネ性に優れ、長時間の照射にも安定した性能を発揮します。

  •  図1-2)開発したLED光源(導入例)

    図1-2)開発したLED光源(導入例)

    従来よりも明るい貯蔵倉庫内環境下でも緑化のスピードを抑えるため、明るい環境下での作業が可能です。

  • 図2-1)貯蔵(76日)後の萌芽状況(光照射区)

    図2-1)貯蔵試験(104日)後の緑化状況

    蛍光灯照射

  • 図2-2)貯蔵(76日)後の萌芽状況(暗所下)

    図2-2)貯蔵試験(104日)後の緑化状況

    蛍光灯と緑化抑制光の併用

  • 図3)貯蔵(76日)後の萌芽長と萌芽数

    図3)本LED光と白色蛍光灯併設時の緑化抑制

    LED光を照射したバレイショは、白色蛍光灯のみの場合と比較して緑化が大幅に抑えられました。光照射による表皮の変色や有毒成分の生成を防止し、安全で高品質な長期貯蔵を可能にしています。

  • 図4)本LED光と白色蛍光灯併設時の緑化抑制

    図4)本緑化抑制装置を導入している今金農協様

    緑化を防止できるため、歩留まりが向上して収益の向上につながります。緑化個体を廃棄するための分別作業なども不要になり、作業の効率化も可能になります。

その他製品

  • チーズ熟成庫「熟成名人」

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